福島神社の祭礼と奉納囃子について

福島の祭礼行事は、昔の地元の歴史を知ることでその行事の趣旨や意味が理解できると思います。

福島神社の祭礼と奉納囃子についてお知らせします。

福島神社は、天文年間(1532~55年)の創建と伝えられ、かつて通称・御嶽神社とされていたが、明治初期に福島神社と改称した。御祭神は日本武尊。祭礼は疫病防除を祈願したもので、宮神輿(みやみこし)は須佐之男命が御祭神。資料では「多摩川の水害や飢饉で疫病が身近にあったかもしれない」とし、戦後くらいまで、宮神輿を多摩川に入れて揉んで洗い清めていたという。神輿の渡御の前には露払いの役割として町内の子どもたちが「獅子頭」の巡行をするが、市内ではほかに見られない貴重なものだという。かつての宮神輿は「昔は担ぎ手がそれぞれ思い思いの方向を向いて担いだため激しく上下に揉まれてなかなか真っすぐ進まない荒っぽい担ぎ方だった」という。

福島囃子(はやし)は嘉永年間(1848~55年)に地元有志が始めたもので、最初は目黒囃子だったが明治期に埼玉県三芳町千曲座から芝囃子「御座敷囃子」を習ったとされる。「福島囃子は大変優れている」と評判となり近隣に祭囃子として招かれたという。囃子は当時師匠がたくさんいて後継者の養成が盛んで「若い衆」と呼ばれた青年たちは冬の農閑期に寒稽古として物置小屋で遅くまで練習した。囃子方が一人前になるには2~3年かかったという。

詳細は⇒昭島市史附編(福島神社祭礼と奉納囃子)