◆あなたの家は大丈夫?~東町で「アメリカカンザイシロアリ」が発生~
「アメリカカンザイシロアリ」という、外来種のシロアリをご存知でしょうか。近年日本各地で局所的に発生していますが、このシロアリが最近、昭島市の東町でも発見されました。発見の手掛かりはこぼれ落ちていた糞で、業者に調べてもらった所、アメリカカンザイシロアリだったそうです。このシロアリは日本に古来からいたシロアリ(ヤマトシロアリやイエシロアリ)とは全く異なる生態をしており、今までのシロアリ防除が全く通用しない脅威のシロアリです。「カンザイ」とは「乾材」のことであり、基本的に乾燥した (含水率10~20%程度)木材をエサにしていることに由来します。木材中の僅かな水分で生活する能力に長けており、体内の水分を失わないように、排泄物に含まれる水分を直腸でほぼ完全に再吸収することが出来ますが、時には湿った床下や腐朽の進んだ壁の中で見つかることもありますし、どんな状態の木材にも被害を及ぼす可能性があるので注意が必要です。
このシロアリが脅威と言われる理由は、その発見や駆除の難しさです。このシロアリのコロニー当たりの個体数は古来種に比べてとても少なく、それ故に初期の段階では被害の発見が大変難しくなっており、住み着いてから被害の発見までに最低でも4~5年かかっているだろうと思われる事例が沢山あります。そのために家全体に被害が及ぶことになります。また、同じ木材の中でも巣が細かく別れていて、古来種に比べて再生能力も非常に高いことから、たとえ駆除を行なっても再び被害がすぐに発生してしまうケースが多く、シロアリ駆除業者を悩ませています。
発見が難しいシロアリですが、手掛かりは
- 粒状の固い糞のようなものが溜まっている
- 6~7月に赤黒い羽アリが出て来た
③輸入家具から粉が出る、というもので、このシロアリの糞は、屋根裏、床下、軒下や家の外周りといった場所で見かける事が多く、もしこういった場所に盛り塩のようなものが積もっていれば、アメリカカンザイシロアリの糞である可能性を疑いましょう。
糞は形が一定で俵状、またはゴマ粒に縦に筋が入っていて、特に一番長い部分が0.7~0.9mm程で俵状という特徴が一致していれば、アメリカカンザイシロアリの可能性が高いです。また、このシロアリが侵入して間もないうちは糞を出さずに木屑のみを排出しますので、もし木屑が落ちていた場合は周辺に羽の痕跡がないかどうかも確認してみてください。
もし前述のような異常に気付いた時は、なるべく早めに専門の業者に調査を依頼されることをおすすめします。ホームページで検索して調べると、専門業者も含め、このアリについて更に色々な情報を知ることが出来ますので、ご参考まで(本分もHPから抜粋)