■郷地・東町付近のお花見散歩          「昭和記念公園」

全国的に有名な昭和記念公園も、我が家から一番近い西立川口までは、徒歩15分ほど・・・と言っても、ここは中へ入ってからが大変。1ヵ所に落ち着いて遊んだり、飲み食いするならともかく、歩き回りながら園内の花を見て回る花好きにとっては、余りにも見所が多過ぎて、隅々まで回っていたら途中で行き倒れになりかねません。特に今日(3月30日)は、途中で昭和公園もぐるっと回ってきましたので、なお更です。そこで今回は、私が動ける範囲内で園内の色々な花の開花状況や桜の花の見所をご紹介させて頂きます。(清水和子)

●西立川口から水鳥の池の西側を回り、子供の森方面へ

西立川口の門前には花壇があり、いつも季節の花が綺麗に植えられています。今は厳しい冬を越えた

ビオラたちが春の暖かさに元気を盛り返し、沢山の花を咲かせていました。

入口を入ると、すぐ左手の花壇の中で出迎えてくれたのは、フリチラリア「オレンジビューティ」。昨年はチューリップ花壇の中に一緒に咲いていました。ボート乗り場からレインボープールの水遊び広場横を通りかかると、右手の茂みの中に鮮やかに輝いていたのは、一重のヤマブキの花。その下には紫のスミレの姿もありました。

プール横を過ぎると、園内を横切る残堀川に架かる橋が見えてきます。残堀川に架かる園内の橋は、西側から①やまぶき橋②いちょう橋③もみじ橋④うのはな橋⑤さつき橋⑥さくら橋⑦ふれあい橋⑧むらさき橋⑨あかね橋があります。その内、もみじ橋、さつき橋、ふれあい橋は、最も大勢の人が渡るメインの橋と言えます。もみじ橋の先には、バーベキューガーデン、公園中央に広がる広大な、みんなの原っぱや、子供の森、4月に花が見ごろとなるチューリップ畑などがありますので、西立川口から左手に回る人たちの殆どが、この橋を通ることになります。橋の手前の左右の川岸には、濃い紅色の寒緋桜の並木がありますが、今の時期では少し盛りが過ぎていました。左手奥には秋には見事な黄金のトンネルとなる「かたらいのイチョウ並木」があり、その手前に濃いピンクと薄いピンクの桜が霞むようなグラデーションを醸し出している風景は、まさに春爛漫を感じさせてくれます。

奥がイチョウ並木、一番手前が寒緋桜

橋の上に来たら、通り過ぎないうちに左右両側をのぞいてみてください。そこにも春が見えますよ。

 

橋を渡ると右手には満開の黄色い花と白い花が目に飛び込んできます。木の名札は見えませんでしたが、黄色い花は多分トサミズキ。白いのはユキヤナギです。奥に桜も並んでいて、ここも春爛漫の
風景。ついつい華やかなこちらに目を奪われがちですが、橋のすぐ左手を少し行った所には、園内には数少ないミツマタの花(右)が咲いています。

       

橋の右手のハーブの丘は、春はネモフィラの青い花で覆われると思うのですが、今年はまだ殆ど花が咲いていませんでしたので、見頃は来月辺りになりそうです。丘の近くには、白い花を満開にしたオオシマザクラの木が1本あって、地表近くまで伸びた枝に鼻を近づけて匂いを嗅ぐと、ふわりと良い香りが漂います。また、近くの花壇には花ではなくカラフルな球を付けた飾りがびっしりと並んでいました。最近は、こんな演出もするようです。

 

ハーブの丘から先は、右手の渓流広場の渓流に沿って、毎年チューリップ畑が広がる所です。咲いてから1週間くらいで終わる花ですが、ここでは咲く時期をずらして色々な種類のチューリップが次々と咲き、1ヵ月くらいは楽しめるように植えられています。この時期は早咲きのチューリップが少しと紫のムスカリ、スイセンなどが咲いていましたが、チューリップの本番はもう少し先になりそうです。またこの時期、園内各所ではツバキの花も満開でした。

 

 

チューリップ畑を過ぎると、桜の下に一面紫のじゅうたんを敷いたような風景が目に飛び込んできます。この紫の花は、私はムラサキハナナとかハナダイコンとか言ってますが、他にもオオアラセイトウ、ショカツサイ、シキンサイ、シキンソウなどの別名があります。私が知っている花の中では一番名前が多い花かな?菜の花と同じアブラナ科で、こぼれ種で増え、食べられるそうです。この辺りでも、草の上に敷物を敷いて、のんびりお花見を楽しむ人たちの姿が見掛けられました。

 

その先のサイクリング道路上の橋を渡ると、子供の森の入り口に到着。入り口南側にはユキヤナギに覆われた小さな丘があります。花がない時は目立ちませんが、今日は丁度花が満開で、一面真っ白いユキヤナギの花に覆われ、とても綺麗でした。

メイン通路からそれて、子供の森の中の道を、大きなくぼ地の周りに沿って進むと、売店が見えてきます。この売店の周囲にも桜の木が多く、チューリップなど花の花壇も点在しています。今は水仙やヒヤシンスが満開でした。また子供の遊び場から離れた東側の桜の下では敷物を敷いてお花見をしたり、静かに写生を楽しむ人の姿がありました。売店の前から東に抜ける途中の広場には、数株のレンギョウが満開で、背景の桜のピンクと黄色の花のコラボを楽しませてくれました。

 

●桜の園から砂川口へ

子どもの森の玉川上水口に近い方にも桜の見所があり、園内北側のこもれびの丘には春の山野草も咲いていると思われるのですが、今回はスルーして、ぜひこの時期にお勧めしたい砂川口へと向かいます。途中日本庭園をちらとのぞいて、枝垂桜が咲いているか確認したのですが、殆ど咲いていなかったので、ここもパス。日本庭園の南向かいにある園内最大のお花見場所、みんなの原っぱの北側に広がる桜の園へ。行って見ると、さすがにここはコロナ対策のため立ち入り禁止のロープが張られ、桜は満開でしたが中に入ることが出来ませんでした。宴会するわけではないですが、中に入って気に入った構図の写真が撮れなかったのはちと残念。また、原っぱの3ヵ所にある花の花壇も、まだポピーと菜の花がチラホラ咲いていたくらいで、見応えはなく、ここもパス。時として、菜の花と桜の咲く時期が一致して見事なコラボが楽しめる年もありましたが、今年は桜が早過ぎたのか、それが見られませんでした。この花壇では、菜の花もこれから先が見ごろになります。

  

 

みんなの原っぱから砂川口へ向かう途中には、こもれびの里や花の丘があります。花の丘は現在、5月に咲くポピーがまだ苗の状態。こもれびの里は入り口付近にハナモモが咲いていましたが、横目に眺めて通過。丘の裾の上り坂をぐるりと回って、右手に休憩所が見えてくると、砂川口はもう間近。とにかく西立川口からは一番遠い反対側にある入り口なので、他の入り口から入った殆どの人はここまではなかなか来る気にはなれない所です。しかしここは、2本の種類が違う見事な枝垂桜を中心に、今の時期に見頃を迎えるボケ、ユキヤナギ、レンギョウ、菜の花などが集まって、一番変化に富んだ春の花の風景を堪能させてくれる場所なのです。

   

 

●フィナーレは、さつき橋からふれあい橋間の、残堀川沿いの桜

砂川口から最後の桜の見所へ向かう途中、みんなの原っぱ東側を通った時に、原っぱの方を眺めたら、平日というのに大勢の人で賑わっていました。やはりこの時期は特別人が集まるようです。原っぱは立ち入り禁止ではなく、向こうには桜の園の満開の桜が見えますので、密にならずに十分お花見も出来そうです。

みんなのはらっぱ東側のメイン通路を立川口方面に進むと、右手に花木園の売店が見えてきます。その先の橋がさつき橋。橋の西側にはのびのびと枝を伸ばした満開のソメイヨシノ。そして、ピンクの濃い「陽光(天城吉野と台湾緋桜をかけ合わせた桜)」という桜も見えます。さくら橋の上から東方面を見ると、その先は両岸に続く、桜、桜、桜。

  

さつき橋の手前から川沿いの道へ入り、「陽光」の濃いピンク、ソメイヨシノの淡いピンク、レンギョウの黄色、川中の草の黄緑色が織りなす素晴らしい風景を眺めながら、その先のさくら橋へと向かいます。特にさくら橋から先の東側は、花も見事で、お花見が出来る場所も広く、人も大勢押しかけるためか、通行禁止区域になっていました。しかし、写真を撮るには、対岸の方がよさそうです。撮影ポイントのさくら橋の上から定番の風景を写して橋を渡り、通行可能な対岸へ移動。そこから先は、園内一番東端のあかね橋近くまで、もうどこを切り取っても絵になる、絶景と言っても良いほどの素晴らしい桜の風景が続きます。この時期、記念公園に行ったら、絶対見逃してはいけないポイントです。素人がスマホで写した拙い写真ではありますが、最後にその風景をご堪能下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です