福島の歴史を紐解く~東京オリンピック自転車競技第二関門地点碑~

福島町3-3地点に、今から58年前に開かれた東京オリンピックにゆかりのある東京オリンピック自転車競技第二関門地点碑がある。
福島通りを南下すると新奥多摩街道にぶつかる。そこを渡って左に100メートルほど行くと、歩道の脇に高さ約1・7メートルの石碑が立っている。御影石の台座に載った黒っぽい碑の表には「TOKYO 1964 自転車競第二関門地点」と刻まれ、下に小さく「元義書」の字。昭和39年に開かれた東京オリンピック自転車ロードレースの記念碑である。碑の裏には大会役員らの名前が刻まれている。
競技は、八王子市の多摩御陵近くの陵南公園をスタート地点に行われたという。同公園にもそれを記念する石碑が建てられている。自然豊かで、起伏に富んだ多摩地域が自転車競技のコースに選ばれたとのことである。
石碑の立つ新奥多摩街道は、今片側2車線の幹線道路。ひっきりなしに大型車が轟音を上げて走り去る。
石碑の隣に立つお地蔵様は、「昭和五十六年七月建之」とある。競技が行われて17年後、街道が全面開通して数年後のこと。にわかに交通量が増え、事故も多発するようになったためお地蔵様の台座には「願交通安全」と刻まれている。  柔和な表情の地蔵様は、交通安全とともに、隣の石碑を守っているようにも見える。

(石碑の裏面より)
第十八回オリンピック東京大会自転車ロードレースの第二関門はこの地点に設けられた
昭島市に於ける参加役員は下記の通りである。
競技役員
出発合図員 小出大紀
時計員 石川義則
移動監察員 木野徳之
全   志茂安男
全   石井邦雄
関門審判員 三田定一
全   中村晧宥
発走員 清水洋平
全  原田 茂
全  和田順一
施設委員 加藤昭男
輸送委員 木下安人
立哨監察員 赤間太郎
全   浅野孝治
全   荒井繁一
全   安藤幸一
全   石川 昭
全   伊藤恵造
全   臼井蔵吉
全   指田金次
全   新藤 甲
全   鈴木和孝
全   中村長七
記念碑建設発起人
昭島市長 新藤元義
前昭島市長 中村敬充
昭島市議会議長 藤田長政
昭島市体育協会長 加藤仲治
昭和四十年十月十日建之 昭島市自転車競技協会
藤堂石材店刻